協議会設立の目的

       

これまで私ども建築用アンカーボルトメーカーと関係業界とでは、建築物の歴史の中で構造物と基礎コンクリートを接続する重要な部品としてのアンカーボルトの役割を、あまり理解していなかったのではないでしょうか。1995年1月の阪神大震災で構造物の倒壊や火災により、あまりに多くの尊い人命が失われたことを目の当たりにし、あらためて私どもの社会的責任を痛感いたしました。

当時すでに建設省や通産省をはじめとする官公庁ならびに関係協会では、さまざまな建築部材のJIS規格の制定や認定工場制度の推進により製品の品質・コスト・安全性の普及に力を入れておられましたが、アンカーボルトには明確な基準・規格がありませんでした。

私どもアンカーボルト業界では、それぞれのメーカーが単独で県や市の建築局へ問い合わせを行なった時も、業界団体全体の意向として意見をまとめるようにご指導を頂き、今後の活動について検討を始めていた矢先、2000年7月に日本鋼構造協会殿より「建築構造用アンカーボルトの製品規格」が制定されました。この規格は、これまでの加工・製造技術に裏打ちされたまさに社会からの品質保証ニーズに応えるためのものであります。私どもアンカーボルトメーカーにとってその果たすべき役割が与えられたのだと考えました。

私どもメーカーは、本協議会を設立し認定工場制度を確立して、建築用アンカーボルト業界の品質の向上を通して建築業界ならびに社会に貢献することを目指していきます。